吐き気・嘔吐

吐き気は誰しもが経験する症状で、身体に問題は無くても緊張することで吐き気を催す方もいらっしゃいます。したがって、吐き気を感じてもすぐには病院を受診しない方も多くいらっしゃいます。風邪が治ると吐き気が収まった、緊張する出来事が終わると収まった場合は大きな心配はいりませんが、原因不明で吐き気がなかなか治らない場合は、胃腸の病気が原因となっている恐れがあります。
当院では、必要に応じて胃カメラ検査を行い、病気の発症や鑑別を的確に行うことに繋げています。違和感がある際は、なるべく早めに当院を受診してください。 また、比較的早い時期に発見して治療を始めるために、胃カメラ検査をこまめに受けることが望ましいでしょう。

胃腸炎によって吐き気がなかなか収まらなくなることがあります。胃、大腸、小腸のどれかの粘膜に炎症が起こっている状態です。
それぞれの場所で細菌やウイルスが感染することで胃腸炎を発症することがほとんどですが、お薬の副作用で発症することも稀にあります。

胃液は強酸性の性質を有しており、食べ物を消化する働きをします。通常は、胃の粘膜は粘液によって守られていますが、何らかの原因で粘液の機能が低下し、胃や十二指腸の組織を溶かしてしまうことが、胃・十二指腸潰瘍と呼ばれています。

胃酸は強酸性の性質を有しており、胃酸が食道へ逆流すると、食道粘膜が炎症を起こします。最近では若い方の発症が増えている傾向にあります。
逆流性食道炎を治療せずにいると、粘膜が損傷する食道びらん、粘膜だけでなく食道の壁までも損傷する食道潰瘍に至るリスクがあります。
食道が狭窄し、食べ物を飲み込みづらくなることで、日常生活にも悪影響を及ぼします。

何らかの原因で腸の内側が狭窄し、腸がうまく機能しなくなることで、内容物の流出や排出に支障をきたすことを、腸閉塞（イレウス）と呼びます。
腹痛、腹部膨満感、嘔吐、おなら、便通異常といった症状が起こり、場合によっては命に関わる危険な状態に及ぶ恐れもありますので、注意が必要です。こうした状況が疑われる際は、入院して原因の特定と速やかな治療が求められます。

胃炎や胃潰瘍が進行することやピロリ菌感染などが原因となり、胃がんを発症します。 吐き気だけでなく、食欲低下、胸やけ、腹痛などの症状が起こります。なお、こうした症状が起こらない場合もあり、無症状で悪化するケースもあります。早期発見と早期治療を実現するために、胃カメラ検査が重要となります。

当院では、上記だけでなく、胆石症、肝炎、膵炎、虫垂炎（盲腸）、脳血管障害といった疑いも念頭に置きながら、的確な診断と最適な治療を実施します。